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儀式の多いレンズ [カメラ、レンズ]

「untitled」

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Penetax K20D, SMC P24mmF2.8


今日のネタは原稿用紙10枚分に相当する、マニアックな物です。

Pentaxのデジタル一眼レフ(恐らく今まで発売になった全機種)は2~30年前のマニュアルフォーカスレンズが問題なく使えてしまいます。現在所持しているその手のレンズはPentax SMCP24mmF2.8、SMCM50mmF2、SMCM200mmF4、Ricoh Rikenon XR50mmF2、Rikkenon135mmF2、Tokina RMC70-210mmF3.5の6本。

今日の写真はPentaxのSMCP24mmF2.8、初代Kマウントレンズで恐らく1975年の製造。実に35年前のレンズです。そこそこ価値のあるレンズかもしれませんね。

こやつらはまだ電気的にカメラ側に絞り値等の情報を伝える接点がなく、絞り優先AE等の各種AEは使えません。ですからシャッターを押す前に以下の儀式を必要とします。

★その1 手振れ補正用にレンズの焦点距離をセットせねばならない

手振れ補正の機能はレンズの焦点距離によって、どれだけ補正させるかを決定するので焦点距離をセットしないと適切な補正をしてくれません。

問題はカメラ側は前回設定した値を保持していますから、電子接点の無い古い24mmF2.8を使い、焦点距離を24mmにセットすると、その後(同じく電子接点の無い)200mmF4を使おうとしても、24mmのままになっているんです。ですから24を200にセットし直す必要が出ます。その後再び24mmF2.8を使うのなら同じく200から24に戻してやらねばなりません。

そしてこの設定画面に移行するのが面倒なんです。ところが Pentax、そこはうまく考えました。ボディ側のスイッチをオンにしてレンズから何の情報も上がってこなかったら「むっ!、これは古いレンズを取り付けておるの!」って事で、オンにした直後、この焦点距離設定画面がすぐに出てきます。

ですから、設定し忘れないように、古いレンズに交換したら1度カメラの電源を落として再度起動させ、焦点距離を入力するなる儀式を行う事になります。

★その2 ISO感度をセットしなくちゃならない

レンズ側から何の情報も得られませんから、ISO AUTOが使えません。ISO AUTOのままだと設定の一番低いISO感度がセットされます。例えばISO100~ISO400のISO AUTOにしているとISO100にセットされちゃうんですね。ですから周囲の明るさ(暗さ)を判断して、適切なISO感度をカメラに手動でセットしてやる必要があります。

★その3 カメラをマニュアル測光モードにセットする必要がある

これが困ったもので、マニュアル測光モードにセットし忘れても、各種優先AEのままでもシャッターが下りちゃうんです。この場合、絞り開放時のシャッタースピードがセットされるので、絞り開放で撮影していれば問題はありません。

しかしレンズを絞った瞬間に、露出ミスを起こしている訳ですよね。1段絞れば-1EV、2段絞ったら-2EVとなり、F2.8のレンズをF16まで絞ったら画面は真っ黒なんて事もありましょう。バッテリーを長く持たせたいので無駄な再生表示は行っていないので、いい気になってパチパチしていると、家に帰ってびっくり!。全滅なんて事もあるかも。

★その4 絞り込み測光でシャッター速度をセットしてやらねばならない

Pentaxのカメラはこの手の古いレンズでも簡単に扱えるようにと、絞込みボタンを押すと、瞬時に露出を測光してくれ、レンズの絞り値にマッチした適切なシャッター速度をカメラにセットしてくれます。

これを忘れると前回セットしたシャッター速度が利用され、これまたこの儀式を延々と忘れていると、家に帰って卒倒しちゃう露出の写真を見る事になります。

★その5 常に適正露出を考える必要がある

 各種AE撮影でもそうですが、カメラがはじき出す露出は標準露出と言い、明るいものは暗く、暗いものは明るく、白をグレーに、黒をグレーにした露出になります。ですから各種AEを利用時でも真っ白い壁がフレーム一面になるような風景は+1EV以上の露出補正を、反対に全体に黒っぽい被写体を撮影する時は -1EV以上の露出補正をする必要があります。

これはマニュアル露出でも同じで、儀式その4でセットされたシャッター速度はその標準露出の値です。ですから、露出補正をしたい場合、そこから絞りを開けるか絞るか、もしくはシャッター速度を速めるか遅くするかを手動で行う必要があります。

例えば、眩しいような明るい風景、レンズの絞り値がF5.6で、カメラが判断した露出が1/1000秒だとしましょう。この場合、このままシャッターを切るとアンダーな写真が出来ちゃいますから、絞りをF4、F2.8半に開けるか、シャッター速度を1/500秒、1/350秒にセットせねばなりません (K20Dからは+1.5EVと言う予め露出補正をしておけばシャッター速度が1/350秒にセットされます)。

★その6 レンズのモードをMFモードに変更せねばならない

K- 7とK20D以外のPentaxのデジタル一眼レフは、マニュアルレンズ装着時、AFモードになっていると、セットされているAF測距点のピントが合わない限り、シャッターを押せない仕組みになっています。ですからAFモードをMFモードに変更してやる必要があります。単にボディ全面にあるフォーカススイッチを捻るだけなのですが、意外とその変更が煩わしんです。

※K-7とK20Dの場合は、AFモードになっていてもカスタム設定で、それを無視する事が出来ますから、この2機種に限ってはこの儀式は必要ありません。

★その7 ピントは自分の目を信じるしかない

当たり前ですが、マニュアルフォーカスレンズですから、手動でピントを合わせる事になります。明るいレンズで絞り開放、被写体との距離が近く、手持ち撮影、そんなシチュエーションではまぁ多くはピントを外すので、絞り開放での撮影は必ず保険を掛ける必要がありましょう。



以上、7つの儀式をこなさないと古いレンズ使用時に失敗しちゃうんです。その5は意外と忘れないし、その7はそうやらないとピントが合いませんから忘れる事はあり得ませんが、他の儀式のうちのどれか1つ忘れるってパターンが結構多いですねぇ~。

またその手の古いレンズから新しいAFレンズに交換した時も、元に戻す儀式が必要ですよね。マニュアルモードを絞り優先AEに変更したり、ISO感度も再びISO AUTOに戻し、AFモードをMFからAFにセットし直す・・・。これらも忘れちゃうんですよ。

物凄く面倒でしょう?。ですからとっさのスナップには向かないのと、何でも撮ってやろうと言ったセカセカした撮影にも向きません。いえ、向かないと言うよりも、上記の儀式を忘れる事が多いんですな。

ですが、下町の路地裏をゆっくりと歩きながら1つの被写体に対峙する、そんな時は、儀式が多くても楽しんで写真を撮る事が出来ます。

勿論、「古いレンズを使っている」、それを意識さえしていれば(こうやって文章にすると原稿用紙10枚分の解説になりますが)、その1からその7までの儀式。実際にこの作業を行うと、その1、その2、その3、その6は1度セットしてしまえば、2枚目以降は不必要、ですからその7のピント合わせも含め瞬時に完了しちゃいます。つまり脳味噌が冷静で、被写体が静物だったら速写を強いられるスナップでもさほど問題はないのですね。

ちなみにPentaxの場合、MFレンズでも、レンズにAマークが付いているレンズは(SMCAと言うタイプ)、ここまで複雑な過程を必要としませんから、本来はこのAレンズを探すのが良いのでしょうが、とにかく市場に出回りません。出回ってもボッタクリ価格。買うのが憂鬱になるんですよねぇ。だって最新のSigmaの魅力ある AFレンズが普通に買える値段ですから、だったらSimgaにしますよね。

さらに30年以上も前のM42マウントのレンズを使う時は、アダプターを装着したり、この儀式とは別の儀式をまた必要とし、1日のうちでAFレンズ、SMCMタイプのMFレンズ、SMCAタイプのMFレンズ、M42系MFレンズの4つを使い分けるってのは、余程器用な人間でないと、脳味噌がパニックを起こしましょう。




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